2020年(2定)補正予算賛成討論


【一般会計補正予算第3回に対する賛成討論】

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議案第29号、小金井市一般会計補正予算第3回の採決にあたり、市議会公明党を代表し、賛成の立場から討論をおこないます。なお、今定例会の補正予算は、いずれも新型コロナ感染症対策が主な柱になっていることから、討論の回数を短縮する意味合いも込めて、すでに専決処分がおこなわれた補正予算第1回と、可決成立している第2回、また、このあと採決される補正予算第4回についても含めた内容とし、概括して我が会派の主張を述べたいと思います。

冒頭、新型コロナウイルス感染症でお亡くなりになった方々に心から哀悼の意を表しますとともに、療養中の方々に心よりお見舞い申し上げます。また、昼夜を分かたず、ウイルスと闘いながら、地域医療を懸命に支えてくださっている医療従事者の方々を始め、緊急事態宣言の中にあって、危険を厭わず第一線で働き、市民の生活を支えてくださったいわゆるエッセンシャルワーカーの方々に心から感謝申し上げます。

【市議団の活動】
本年初頭から、世界を混乱に巻き込んだ新型コロナウイルスは、我が国でも感染が拡大し、6月20日現在で、累計感染者数17,799人、死亡者数952人、入院治療を要する者767人、と厚生労働省のHPに公表されています。

私たち公明党市議団は、緊迫する感染拡大の中にあって、地域住民の声を積極的に拾い上げ、都議会議員や国会議員へ迅速に伝えるとともに、公明党として小金井市に対してはもちろん、都や国へも要望や提言を重ねてきました。

【国の対応】
特に、国では公明党の強い主張により、一人一律10万円の特別定額給付金が実現しました。
また、学校の休校で休まざるを得なくなった場合の「小学校休業等対応助成金」についてフリーランスで働く保護者も対象としたほか、自粛で業績が悪化した中小企業などに払う持続化給付金の対象にもフリーランスを加えました。
さらに、世帯収入の激減、アルバイト収入の激減により学びの継続が困難になった学生を支援する最大20万円の「学生支援緊急給付金」は、公明党の主張で第1次補正の予備費から経費を充てるなど学生支援にも力を入れてきました。

さらに、第2次補正予算では、減収した中小企業に対して最大600万円の「家賃支援給付金」の創設の他、創業直後の企業やフリーランスも「持続化給付金」の対象とするなど制度の拡充や、文化芸術・スポーツの活動支援にも力をいれてきました。

【東京都の対応】
東京都においては、休業に協力していただいた店舗等の事業者に対する協力金について、公明党の要望に応えて、都は第2弾まで実施することにしたほか、文化芸術の支援策として都が実施する「アートにエールを!東京プロジェクト事業」をさらに拡充するよう求めたところ、都は、同事業の募集人数を2万人にまで拡大し、さらに新たな取り組みとして、1公演につき200万円を支援することになりました。また、感染拡大協力金は第二回の申し込みがこのたび始まりましたが、小金井市行政書士会の皆様には絶大なご協力を賜るなど、スムーズな申請が進められていることに、この場をお借りし感謝申し上げます。

【小金井市の対応】
さて、私たち市議会公明党としては、「緊急事態宣言に伴う小金井市の対応に関する緊急要望」として、4月7日に第1弾、4月23日に第2弾、4月30日に第3弾と第4弾、5月14日には第5弾を提出して、市長や教育長に対し、様々な対策を求めたほか、定例会の中でも一般質問等を通じて、市民の生活に根ざした多くの提案をおこないました。この間、市内300事業所への影響調査アンケートも実施させていただいたところです

こうした中で、小金井市第1回補正予算で計上された国補助10/10の122億円を超える特別定額給付金については、市に対し迅速な執行を求めていたところ、5月2日からはマイナンバーカードを活用したインターネット経由の電子申請が始まっただけでなく、5月11日から五日間の日程で、ダウンロード版申請書による特別申請の受け付けがおこなわれました

給付金の支給について、子育て世帯への臨時特別給付金は、スムーズに支給を進めていただきました。ところが、特別定額給付金のほうは、公表されている6月18日現在の支給数を確認すると、申請者総数の未だ12.3%にすぎません。ご努力いただいている所とは思いますが、更なるスピードアップをお願いしたいと思います。

小金井市第2回補正予算では、新型コロナ感染拡大に伴い、売り上げが減少している市内の中小企業等に対する給付金支給が組み込まれた他、小中学校におけるICT環境の整備について、市として新たに7,500台を超える教育用パソコンを購入する予算が提案され、児童・生徒一人一台のパソコンが配備されることになりました。契約議案も本日議決する予定です。これは、オンライン教育に注目が集まる昨今、高く評価できます。あわせて、図書館本館と貫井北分室に一台ずつ、図書消毒器の設置が予算計上され、市民が手軽に本の消毒をおこないつつ、安心した利用が図られるのは素晴らしいことです。

さて、小金井市第3回補正予算では、都の補助金を積極的に活用して、産前産後のヘルパー利用の拡充や、コロナ禍の移動を支援するタクシー券を含む子育て応援一万円商品券を贈るなど、妊娠期から子育て期に渡る母子保健や育児に関する様々な悩みに対応する「とうきょうママパパ応援事業」が組み込まれています

そして、国の制度拡充に伴って、安定した住まいの確保を図るため、離職しないまでも休業等に伴う収入の減少により、住居を失う恐れが生じている方などに対し、支給対象が拡大された住居確保給付金事業についても、第3回補正と第4回補正において計上され、適切に対応されています。この制度では、4月〜5月における申請数が前年よりはるかに多くなっており、生活の基盤ともなる住居を確実に保証するためになくてはならない取り組みと言えます。今後、窓口となっている社会福祉協議会とも連携を取りつつ、申請状況に応じた迅速な対応をおこなうよう市に対し重ねて求めます。

第4回補正では、自転車駐車場定期利用料の補助金が組み込まれました。これは、市内の学生からの相談を受けて緊急要望としてあげていたものの一つで、東京都の要請による学校の休校によって駐輪場を利用しなくなった学生等に対し、定期利用料の補助をおこなう内容です。申請の複雑さの解消や対象地域に対する検討を要望させていただきましたが、可能な限り利用者の立場に立った対応を改めて市に求めるものです。
また、この第4回補正で、介護施設や障がい者施設への支援も予算化されており評価できます。

【市長への直言】
最後に、一言申し上げます。今定例会の中で、市は6月2日、総額107億円の新庁舎・福祉会館建設に向けて、二カ月間も停滞していたにも関わらず、新型コロナによる財政・設計への影響を考慮するよう求める議会に説明もないまま、突然、実施設計の契約を取り交わしたことを明らかにしました。市は、財政調整基金から3億3千万を取り崩して新型コロナ対策に充てている他、今後の数年間に及ぶ税収減も見込むとしているにも関わらず、一度たりとも立ち止まることなく(新庁舎建設へ)突き進んでいく事について、市民の理解は得られません。

地方自治法には「地方公共団体は、住民の福祉の増進を図ることを基本」とする旨、うたわれています。
新型コロナウイルスによる影響は、いわゆる会社勤めの方に限らず、中小の企業や商店も含め、あらゆる業種に幅広く及んでいます。
今、小金井市がやるべきことは、まずは窮状を訴える小金井市民へのきめ細かな支援です。地域住民が、何に困っているのか耳を傾け、安心して暮らしていけるようオーダーメイドで応えていくことを、まず、第一に考えなければなりません。今後、「地方創生臨時交付金」を有効活用するなど、一層の努力を要望し討論を終わります。

以上