平成30年度一般会計決算不認定討論

採決結果・・・↓
賛成4:反対16(退席1)

採決態度・・・↓
【賛成】
村山、鈴木、岸田、沖浦
【反対】
宮下、紀、渡辺(ふ)、小林、吹春、湯沢、遠藤、斉藤、白井、田頭、渡辺(大)、片山、坂井、水上、田湯、板倉
【退席】
篠原

平成30年度一般会計決算に対する反対討論

動画: 宮下まことの反対(不認定)討論

認第1号、平成30年度小金井市一般会計歳入歳出決算の認定について、採決にあたり、小金井市議会公明党を代表して不認定の立場から討論をおこないます。

平成30年度は、西岡市長の政治姿勢を象徴する年度だったと言えます。

まず、市民を欺く分かりにくい財政運営です。
平成30年度の一般会計当初予算は、平成30年第1回定例会で提案されるも、社会福祉員報酬誤支給問題で紛糾したうえ、政策反映を含めて目的や効果が不明確な小金井グランドデザイン策定に要する経費や、職員の勤勉手当の年間支給額の引き上げなどの項目が散見され、予算特別委員会の採決では否決となりました。
そこで、市民生活を守るため、公明党を含む3会派で組み替え動議を提案したところ、市長与党会派も賛成する結果となり、可決されました(賛成14、反対8)。この採決の結果を受け、西岡市長から、議会の意思を受け止め、「組替え動議の内容に即した補正予算を第2回定例会に提出することを約束する」との発言があり、動議の内容に即した補正予算が提案されることが約束されました。こうした異例の経過から、予算原案が可決されたのです。
そして、その後の第2回定例会で組み替え動議の内容に基づく対応がとられました。
ところが、第3回定例会では、再び勤勉手当の増額が復活提案されるなど、その分かりにくい財政運営は市民を欺く結果となりました。

次に、脆弱な内部統制の実態が発覚したことです。
社会福祉委員への報酬誤支給問題では、事務検査を委任された総務企画委員会の検査結果が平成30年12月に報告されました。
同報告書では、市の対応について、地方自治法等に違反する行為や虚偽公文書作成・同行使罪の構成要件に該当する可能性があったこと、一連の事務手続きにおいて起案文書が存在せず文書管理規程に反する行為であることなどをあげ、西岡市長に対し、市の管理執行権限をもつものとして許される行為ではなく、刑事事件へと発展する可能性がある行為を職員に強いたことを自覚すべきだ、とする厳しい指摘がおこなわれています。同報告書は、全会一致で検査終了が議決されました

次に、市長の一番の公約で「67億円、市民負担ゼロで建つ」と掲げた、新庁舎建設へ向けたずさんな進め方についてです。
平成30年第2回定例会では、今では多額の市民負担を必要とされる総額で100億円規模にもなる庁舎・福祉会館の建設であるにも関わらず、発注方式について具体的な内容に乏しい提案に質疑が集中、結果、発注方式等の再検討の方針がしめされました。市民の多額の血税を投入する事業をおこなうという自覚があるのか疑問に思わざるを得ない内容でした。
また、市長は、建設の基礎となる施設配置でさえ、自ら方針をはっきりと示せず、質疑は何度もストップしました。現在、市長は「27年ぶりに前進させた」と喧伝していますが、建設へ向けた歩みを止めてはならないとする多くの議員が、市長に代わりその打開策を提案してきたのが事実です。そのなかで、市議会公明党や自民党信頼の小金井などの会派を含む、6会派12人で提案し、8会派14人が賛成をした付帯決議がきっかけとなり、ようやく基本設計の着手へと進み始めたといえます。

次に、人件費の増大を顧みない放漫経営です。
さまざまな市政の課題が議会で指摘され続けるなか、西岡市長は、第3回定例会と第4回定例会とで、連続して職員給与の増額を提案しました。
特に第3回定例会では、会期中、すでに、人件費における3億円以上の財政効果を見込んでいた公立保育園の民営化について、先送りするとの発表もおこなわれました。職員給与の増額は、都人勧が示した方針に沿った対応とはいえ、このような「行革後退」とも言える発言があった中で職員給与の増額を平然と提案してきたことは、市民生活を顧みない重大な問題であると指摘せざるを得ません。
こうした放漫な経営体質により、市の人件費は、西岡市長が就任した平成27年度の59億円から、年を重ねるごとに、60億2千万円、60億8千万円、61億6千万円と増大し続け、平成31年度の当初予算では63億7千万円を組む事態に至っています

以上、決算年度の重大な欠陥を指摘し、不認定すべき、との表明をもって討論を終わります。